元の木阿弥。(2) update ver.

2016年6月28日

イギリスは大丈夫なのか? いえ、どうも大丈夫じゃないようであります。欧州連合を離脱したら豊かになるという話で投票したら、どうもそんなにうまくは行かないことが分かって来て、大慌てのようであります。どこの国も政治家の発言が軽いようで、いえ、もともと政治家なんてそんなものだと分かり切っているのであります。扇動はするが、責任を取らないものでありましょう。


国家とか政治のシステムというのは必要悪でありまして、それは学級会とか学級委員を経験したら、そして生徒会や生徒会役員を経験したら、さらにまた大学サークルの代表を務めたり、コンパの幹事をやれば分かることであります。議論のための議論をして、無駄なお金を使って、後に残るのは後悔ばかりでありましょう。日本だって、役所の埋蔵金というおとぎ話があり、何とかのミクスというほら話がありまして、あれは我々に肝試しを強要しているのであります。本気で怒っちゃだめですぜ。


桑の葉。

イギリス自体が連合国ですから、屋上屋を架すように欧州連合に加わっていることが、諸問題の根っこにありそうであります。産業革命や市民革命がイの一に起きたために、ヨーロッパは先進国になったんですが、当然ながらその中にも後進国があり、国の中にも首都と周辺地域と辺境があるわけで、政治なんかわからない人は山ほどいるのであります。


国民投票で決めるのは結構ですが、単に多いだけで決めちゃっていいのかどうか、そういう所もよく考えてみたらよかったのに。紅茶を飲むときにミルクを先にカップに入れるか、後から入れるか、そういうことでも揉める国なのに、愚かな投票をしたものであります。欧州連合が拡大すれば、イギリスは地理的にどんどん辺境地帯になりまして、影響力が低下するわけであります。思惑通りにならなくなって来たら逃げ出したいのはやまやまでありましょう。逃げたい気持ちはよく分かりましたが、果たしてうまくやって行けるのか。もう船は山に登ってしまったようです。


欧州連合に責任を持ちたくないことだけははっきりしたわけで、合従連衡は昔から得意だったということかもしれません。


2016年6月29日

駅の売店の新聞スタンドを見たら、「世界恐慌がはじまった」というような字が躍っておりまして、おやおやというか、あれまあというか、物騒だというのが感想であります。リーマンショック以上ではないかという推測でありますが、あちこちのバブルがはじけて、あると思っていた資金が焦げ付いて回収不能になるのかもしれないのであります。


投資をする人というのは、ひょっとすると儲かるかもというような企業とか国家に賭けて、投資をするわけですが、当然のことながら投資が投資を呼ぶだけでありまして、実勢価値の何倍もの株価になって、それがまた多くの人の目をまんまと欺くわけであります。必要以上に儲かると、ついつい欲に駆られてもっと儲けたいようでありますから、金で金を買うというような有様なのであります。


かつては、原野商法などというものもありまして、二束三文の土地を売り抜けようとしますけれども、まあ大概は失敗であります。経済的に見れば戦争は儲かるわけで、なるべくそっちの方向に人を誘導したいのは、当然のことなのであります。破壊すれば、また再建するから、武器と建築資材は連動することでありましょう。


ギボウシの花の薄紫。

国防の費用がいくらあっても、テロを完全に防げないということは、ニュースを見ていて思うことでありますが、防衛に掛けるお金というのは権力者が安心感を買うのかもしれないのであります。だとすれば、これはもううなぎのぼりに経費がかさむと相場は決まっているはずであります。


ただ、恐慌で経済が壊滅しても、実はそれが実態に見合ったものであったりするわけで、悪いことばかりではないのかもしれません。富が偏在すると戦争が生じるのかもしれないのでありまして、その結果貧富の格差が縮まったりするようであります。太平洋戦争、もちろん第二次世界大戦でありますが、あれのお蔭で、貧富の差は縮まったんだそうですよ。


それから、平和が一番だという人たちが世の中にいるようで、彼らは戦後七十年ずっと平和だったと叫ぶようです。そういう話を聞くとぞっとするのは、朝鮮戦争やベトナム戦争、湾岸戦争というような戦争が、まるで他人事になっているのに驚くのであります。確かに他人事なのかもしれませんけれども、子供心に安らかだったことなんかないのに、平和を手にしていたように言われると違和感が極まるのであります。昔の新聞記事を見ればわかりますが、平和で安穏としていた時期なんてないのであります。それとも、自分たちで記事を書いていて忘れたんでしょうか。


選挙の争点が聞こえてこないのは、私の耳が遠いから?


2016年6月30日 

イギリスが欧州連合を離脱するということになりまして、いろんな解説があるんですが、その中の一つを読んで驚嘆したことがありました。実は、その件を国民投票に持ち込んだのは、あの残留派のキャメロン首相自身だったそうで、彼は国民投票をちらつかせて、欧州連合にイギリスよりの政策をゴリ押ししていた、というのであります。結果次第ではイギリスは離脱しますよと言いながら、譲歩してくれと駄々をこねていたということでありましょう。つまり、わざわざ国民投票に持ち込む必要がないのに、駆け引きをして失敗したということなのであります。


欧州連合に嫌気がさして離脱する一派なら、ある程度ゴリ押ししても仕方ないことでしょうけれども、残留したい人が居心地を良くしようとしてわがままを言ったわけでありますから、どうも妙な結果になったものであります。残留派なら、むしろイギリス国民に我慢を求めて論陣を張るべきなのでありますが、うまいことを考え付いたつもりでしくじったらしいのであります。もっと面白いのは離脱派でありまして、勝つとは思っていなかったようで、離脱してやってゆく方策がなさそうであります。世の中そんなものなんですね。満場一致のパラドクスと同じ事が起きております。


最後のアジサイの色はこんな色。

ということは、今のイギリスには将来を担える人材が欠けているのでありまして、こうなると威信低下は免れないのでありましょう。そうなることは目に見えていたけれども、どうしても欧州連合に留まって後進国の面倒を見る気持ちにはなれなかったようであります。おいしいところだけ食い散らして、食い逃げをしようとしたわけでありまして、こりゃあ叱られても仕方ないことであります。


そんなことを書きながら、ふと大昔の自分の食い逃げのことを思い出してしまいました。何かの宴会に参加したんでありますが、随分途中からの参加でありまして、ビールを一杯飲んで挨拶をして、つまみをつまんで、でも次の用事があるんで先に失礼したんですが、幹事が誰なのかも分からないまま靴を履いて会場を後にしたのであります。実害は少なかろうと思うんですが、しかし本当は会費を払って、さらにちょっと余計に酒代をはずむ立場だったような気がいたします。


イギリスも随分小物になったものであります。小英帝国千歳! ついでにもともと小物だった自分にも喝采したいと思います。駄目じゃんと。

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